※こちらの作品は、新作ではなく
1年ほど前に委託していたものを引き取って掲載している形になります。
http://mixi.at/abwgcpN
詳しくはこちらです。
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いばら姫。
眠り姫や、眠れる森の美女という名称ではなくて、完全にこれは、いばら姫なんだなー。
と、出来上がった時にそう、強く思いました。
物語自体は有名だし、色んなバリエーションがあるんですけど。
いばら姫と、眠り姫は名称が違うだけで殆ど同じ話だったりするみたいなんですけどねー。
どうも、眠り姫という言葉の雰囲気ではないのは、ペンダント自体が、いばらが絡みつくような印象が強い所から感じるのかなーと思いました。
エンジェライトの青色は、眠りについたままのいばら姫の姿。
時が止まったお城。いばらがお城を覆いつくして、侵入を阻む。
そして、いばら姫は未だ目覚めぬまま。
いつか、王子様がお城のいばらを断ち切り、目覚めさせてくれるのを待ってる。
その、棘のあるいばらを模したような、クロムダイオプサイトの緑と。
いばら姫の、髪の毛に薔薇が絡みついているかのような。シリシャスシストの薔薇ビーズや、チェリークォーツのピンク色。
アメジストの紫の薔薇は、未だとけぬ魔法の様にも、封印されている何かのようにも見えました。
お城と姫を護っていたいばらは、このペンダントでは、姫の髪に飾られているかのように巻きついています。
これは、私の勝手な解釈ですが。
自分自身の内側の時を止めたまま、その時を動かさないように、いばらで身を守っている。
それは、例えばトラウマだったりとか、過去に経験した失敗だったりとか。
傷ついて、そのままもう二度と傷つかないように自分の中で時を止めた。
そんな感覚に近いのかなと思ったんですよね。
やっぱり、一度トラウマになると、それを克服するのはなかなか難しいのと同じで。
その傷ついた経験、トラウマになった経験を大事に抱えて、ついでにもう二度と傷つかないように、いばらで身を護るという事は。
なんかこう、、、自分を抑圧していたりとか、周りを拒否してるようにも見えるのかなーと思いました。
これで万事解決!もう大丈夫!て訳じゃなく。
いばらの棘で身を護るというのは、これ以上、寄せ付けない!完全に拒否!
という線引きをする事でもある訳ですから。
やっぱそれはそれで、誰かを傷つけてしまったりだとか、色々と不都合もあるのかなーと思いました。
もしかしたら。
本当は、このいばらをくぐり抜けてくれる王子様に、私を目覚めさせて欲しい。
もう、いばらで身を護る必要など無いのだと気づかせて欲しい。
安心させて欲しい。
傷ついた時や、トラウマになった時には、そのいばらで覆って、時を止める事が必要だったのだとしても。
いずれ、お城の外の時が流れ、王子様が現れる時がくるように。
やがて、お城のいばらがゆっくりとほどけて、眠ったままの、いばら姫に通じる道が、開けていくように。
その時に絡みついた薔薇の花は、ただの防御や抑圧され、拒否していた象徴で終わらせるのではなくて。
それを知ったからこそ、次は誰かに贈り、与えられる優しい薔薇の花束に変わるように。
私を、目覚めさせてくれるのを待ってる。
これは、なんとなく、大人になるような感覚に近いのかなーと思ったんですが、このいばら姫が目覚めるというのは、今までは選べなかった選択肢を選べる。
ひとつ上(といっていいのかわからんですが)の段階や、ステップに進む。
みたいな事なのかなーと思いました。
H2Oの「想い出がいっぱい」という曲の歌詞が思わず浮かびましたw
(そしてこれはシンデレラやんけ!とツッコミも入りますが)
いばら姫が目覚めるというのは、この歌詞みたいな感じなんじゃないかと思いました。
目覚めさせてくれるのを待ってる。といういばら姫は、とても受動的に見えますけども。
これは、怠惰や、他人に依存してるとかそんなんじゃなくて、それだけ、時間がかかるものだった。
という事なんじゃないのかなと思いました。
そして、王子様が現れるというのは、言い換えれば、時が満ちた。
という事で。
長い長い、時間をかけて、今まさにその時が訪れた。
絡みついたいばらをほどき、時を止めたままの世界に終わりを告げて。
今、いばら姫が目覚める瞬間。
そんなイメージの作品なのかなーと思います。
販売価格 | 5,000円(内税) |
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